みどりのブックレット4


熱帯林再生への挑戦


熱帯林再生への挑戦
田鎖 浩
A5判 72>ペー>ジ 並製
ISBN978-4-88965-038-9 C3061
品切(絶版)
奥付の初版発行年月:1992年07月

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内容紹介

フィリピンでの熱帯林再生をライフワークにする著者が、豊富な現地体験を活かして国際協力のあり方を展望した好著。

目次

1 なぜ熱帯林破壊が進むのか 現地で見て、考えたこと
2 私達の取り組み マニラ麻を中心として
3 私達の目指すアグロフォレストリー 課題と方向
4 国際協力に望むこと
おわりに 日本の人びとに考えてもらいたいこと
付記 開発途上国のパルプ事情 非木材繊維の利用

前書きなど

日本の人々に考えてもらいたいこと

 過去30年来で、かんばつの被害が最大になった、とフィリピンのニュースが伝えています。稲作をはじめ、植民地時代から伝承されてきた砂糖きびなどのモノカルチャー(単一栽培)を中心に、被害報告が次々に出されています。
 こうした大型かんばつの後には、必ずと言っていいくらい集中豪雨に見舞われ、洪水、土石流によって多くの犠牲者が出ます。また、収入源を失った地方の人々は職を求めて都市部に流れ込みますが、大半の人々は就労できずにスラム地区に流れ、治安を悪化させています。
 開発途上国のどこでも見られるこうした現象、悪循環がフィリピンでもとめどなく続いています。
 1991年、レイテ島オルモックで起きた土石流災害では、4,000名もの犠牲者が出ました。治山治水行政を重ねてきた日本では、考えられないことです。現地では、この災害の原因を巡って論議が重ねられましたが、フィリピン政府は民間業者の密伐のせいだと言い、地域の人々は治山治水政策の立ち遅れを非難し、互いに責任転嫁に終始しています。これらも原因の1つには違いありませんが、災害が発生する背後には、さらに多くの要因がからみあっているのです。貧困、人口増に根ざした経済難、資金難、教育レベルとモラルの低下、行政機構の未熟さなど、数えあげればきりがないほどです。
 私は、若いときにルソン島東南端の熱帯林の一角に根をおろし、こうしたさまざまな問題に直面し、対策の難しさを痛感してきました。しかし何事であれ、逃げ出すのでなければ、そこで立ち向かって通用する道をつけていかなければならない。実際にやってみると、私の意を汲み取って参加してくれる人もいますし、時には予想よりも計画が早まったこともありました。私共が行ってきたさまざまなテストプロセスを本格化させる期待が芽生え、「村おこし」「地域振興」の有効な手段として、アグロフォレストリーの実現が最重要課題であるという、現地リーダー達とのコンセンサスを得るまでになりました。
 私達の行っていることは、ほんの小さな試みにすぎませんが、今後の展望を開いていけるものと自負しています。このブックレットが日本に住む多くの人々の目にとまり、熱帯林を考えるきっかけになってくれればと思います。
(「おわりに」より)

担当から一言

著者は、現在もフィリピンで精力的に活動しています。