森と木と人のつながりを考える

 

民有林の生産構造と森林組合

志賀 和人(著)

A5判  416ページ 並製
定価 3,981円 (本体価格 3,619円)
ISBN978-4-88965-063-1 C3061
絶版

奥付の初版発行年月 1995年11月
書店発売日 1995年11月01日

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紹介

国内外の森林組合の現状を分析、将来方向を展望しました。林業経営・森林管理の担い手として期待される森林組合、その実力と可能性を、現役の森林組合職員である著者が描き出しています。

目次

序章 森林組合研究の現代的意義と分析視角
 1 森林組合研究の現代的意義と分析課題
 2 森林組合研究の分析視角と問題点
 3 分析方法と構成

第1章 転換期にある民有林の生産構造
 第1節 林家の林業経営と林家経済
 第2節 林業請負事業体の存在形態
 第3節 林業労働者の動向と労働条件
 第4節 民有林生産構造と現段階の林業問題

第2章 諸外国の林業共同組織と森林組合制度の特徴
 第1節 林業共同組織の展開類型
 第2節 ヨーロッパ諸国における森林所有者の共同組織と森林政策
 第3節 スウェーデンにおける森林所有者協同組合の成立基盤
 第4節 わが国森林組合制度の展開過程と特徴

第3章 現段階における森林組合の組織と事業展開
 第1節 森林組合の組織と運営
 第2節 森林組合の事業展開と作業班
 第3節 地域の森林管理と森林組合
 第4節 森林管理、長期施業受託事業の現状と問題点
 第5節 協同組合間提携と森林組合の出資会社

第4章 森林組合の林産、販売、製材加工事業の展開構造
 第1節 林産事業の展開構造
 第2節 素材流通と素材市売事業の展開過程
 第3節 製材加工事業の構造変化

第5章 間伐材生産、産地形成の展開と森林組合
 第1節 農林複合経営の成立基盤と間伐材の生産構造
 第2節 都市近郊における間伐実施主体と産地形成

終章 総括と展望−森林をめぐる新たな社会経済システム構築への課題−

前書きなど

 これまで仕事柄、森林組合に関する調査や分析に携わってきたが、いわゆる森林組合論にかんする研究をまとめようという気持ちに何故かなかなかなれなかった。それは、私自身が日常的な森林組合とのかかわりのなかで、理論と現実との乖離を感じつつ、その溝を埋める現実的な方法を探り当てることができないでいたことの反映かもしれないと思う。
 思わぬなりゆきから本書をまとめることになり、既往の森林組合研究の業績を読み返し、自らの論考を再整理するなかで、徐々に歴史的、国際的な林業共同組織の展開過程との関係でわが国の森林組合の現実を分析し、その展開方向を検証していくという基本的な視点と方法が定まってきたように思う。
(中略)
 本書の元となった論稿は、私が全国森林組合連合会に勤務するようになってから現在までの間に様々な形で発表したものが多い。本来であれば、調査時点の古いものについては、新たに現地調査やアンケート調査を行い、現段階の状況をフォローすべきであるが、私に許された時間的な制約のなかで再度そのような調査を行うことは不可能であった。しかし、その場合も本書で述べた基礎的な構造自体は、大きく変化していないと思われるものを収録するようにした。

平成7年8月 志賀和人

版元から一言

著者は、全国森林組合連合会で働いている研究者です。

著者プロフィール

志賀 和人(シガ カズト)

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上記内容は本書刊行時のものです。

3,981円
(本体価格 3,619円)

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