森林生態・森林施業3

水辺林の保全と再生に向けて


水辺林の保全と再生に向けて
渓畔林研究会 編
A5判 218>ペー>ジ 並製
ISBN978-4-88965-087-7 C3061
品切(絶版)
奥付の初版発行年月:1997年04月

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内容紹介

生物多様性の宝庫として注目を集める水辺林の保全と再生に向けた最新の知見を解説。世界的な先進事例である、米国ウィラミテ国有林の管理指針を初めて邦訳しました。

目次

はじめに(大島 康行)

水辺林の管理−その考え方と実際−
 第1章 水辺林、その豊かな生態系(鈴木和次郎)
 第2章 水辺林の生態的機能(中村 太士)
 第3章 河川地形とともに変化する水辺林の機能(中村 太士)
 第4章 豊かな水辺林の再生をめざして—日本における取り組み—
  第1節 北海道における水辺林の管理(中村 太士)
  第2節 埼玉県における水辺林再生の試み(崎尾  均)
  第3節 滋賀県における琵琶湖流域の管理(金子 有子)

水辺管理のガイドライン—米国オレゴン州ウィラミテ国有林—
 管理法概説
 第1章 序  説
 第2章 水辺域資源の価値
 第3章 景観の管理
 第4章 集水域の管理
 第5章 収穫単位の管理
 第6章 水辺域の修復
 第7章 水辺域のモニタリング
 第8章 用語集
 第9章 主要な参考文献
 付録1 モニタリングの要素
 付録2 現行基準と指針

参考資料
 1.森林の有する諸機能と保安林・自然公園等の面積
 2.河川、水質等の概要

おわりに

前書きなど

 本書「水辺林の保全と再生に向けて」が、渓畔林研究会の手で出版されることになった。1995年、日本生態学会誌に掲載された「河川・渓流域の森林動態」とともに、本研究会が発足して6〜7年間の会員の研究成果の纏めの1つである。
 1980年代後半になってから、私は渓畔、河畔、拠水域で研究を進めている若い研究者の数が急に増えてきているのを学会の発表や論文で知るようになった。私も集水域、特に渓畔域の生態系の動態に関心があったので、広く集水域の生態系に関係した若い研究者が集まり、それぞれの研究の話を聞き、議論したいと思っており、また、若い研究者にとっても研究の進展に役立つのではないかと考えていた。そんな折、渓畔林研究者の崎尾さん(本書の執筆者の一人)と会う機会があり、渓畔林研究会の開催の呼びかけをしてみようと話が出たのが事の始まりである。
 研究会のメンバーの間で、渓畔・河畔林の保全と再生、さらに河川の保全・管理に、河川と渓畔・河畔林をを含めた集水域生態系の機能評価に基づいた河川づくりが必要であるという議論が高まり、基礎となる研究と討論も活発に行われるようになった。欧米ではすでにこの視点からの川づくりが始められている。北大の中村さんが入手したその一つの報告書、「米国オレゴン州ウィラミテ国有林における水辺管理のガイドライン」は、我々が河川の保全・管理を考える上で参考となる興味深い出版物であり、これを有志で翻訳しようということになった。本書は、この翻訳と、執筆者が各自の研究を中心に陸水域の保全にかかわる問題をまとめた論文を編集し、水辺林の保全・管理のあり方に問題提起をしたものである。
 本書が集水域自然生態系の生物の特性を十分に取り入れた河川づくりの基礎に寄与し、集水域の生物群集の維持、再生を含めた優れた水辺林の保全管理の手法の基礎が早急に確立される事を願っている。

1997年4月 渓畔林研究会代表(財団法人自然環境研究センター理事長) 大島 康行