「森林・林業再生プラン」を読み解く


「森林・林業再生プラン」を読み解く
岡田秀二
A5判 122>ペー>ジ 並製
ISBN978-4-88965-217-8 C0061
品切(絶版)
奥付の初版発行年月:2012年07月
書店発売日:2012年07月27日

コピーサービス

個人の方がご自身>の研究目的などに限定して閲覧を希望される場合に限り、コピーサービス(>当方でコピーし、簡易製本して郵送)をご利用いただけます。お申し込みは、書籍全 体、または目次の見出し単位でお願い致します。なお、一部書籍につきましては、都 合により、ご利用いただけない場合がございますので、ご了承ください。
 ご利用料金は、1ページにつき20円と簡易製本代600円が目安となります(税・送>料別)が、判型等によって若干異なりますので、事前にお見積もりが必要の場合はお 申し出下さい。お届けは、お申し込み日から7〜10日程度です。ご希望の方は、下記 リンク先ページをご参照の上、お申し込みください。

コピーサービス >>


内容紹介

森林行政に大転換をもたらした「再生プラン」の本質とは何か。改革の議論を主導した著者が真意を語ります。

目次

はじめに  3

「森林・林業再生プラン」の概要 6

第1章 「森林・林業再生プラン」とは何か 13
単なる見直しではなく、抜本的改革である 13
コンクリート社会から木の社会へ 14
自給率50%目標だけに目を奪われないように 16
「新成長戦略」での位置づけ 17
林業関係者のためだけの「再生プラン」ではない 19
常に政策をチェックできる仕組み 20
推進本部も縦割りを排除 23

第2章 市町村が主役の時代 ―新しい森林計画制度― 27
森林計画制度が大きく変わった 27
ゾーニングをはじめさまざまな権限が市町村に 30
「マスタープラン化」とは 32
林業の振興こそが山村を救う 33
地方分権化の流れは止まらない 34

第3章 イノベーションの基盤をつくる ―路網整備の加速化― 37
ドイツ並みの路網密度を目指して 37
路網整備の考え方を大転換 39
望ましい路網整備とは 41
地域の実態を踏まえて弾力的に対応する 43
海外の林業先進国にも必ず追いつける 44

第4章 意欲と能力を引き出す「装置」 ―森林経営計画制度― 47
「所有と経営の分離」を進めて規模の問題を克服する 47
面的なまとまりを広げる 49
木材生産量や投資、収益の見通しをつける 51
小規模の自伐林家も見捨てない 54
森林は個人財産という縛りを超えて 58
10 年後には補助金ゼロでも自立できる 59

第5章 セーフティネットとしての人づくり ―日本型フォレスター制度― 65
フォレスターはすべての政策にかかわる 65
人材育成の全体計画はどうなっているか 67
理想のフォレスター像とは 70
地域の代表者として根づいてほしい 73

第6章 産業として自立する ―加工・流通・利用の変革― 75
川上から川下までの大きなサイクルを考える 75
伐採したら植林する、再投資可能な林業へ 76
現代にマッチしたシステム・イノベーションを 79
国産材利用量を2020年には3,900万m3に増やす 80
需要拡大の可能性はこんなにある 83
川上も変革してイノベーションを起こす 85

第7章 既得権益を超えて ―森林組合改革― 87
施業の集約化と森林経営計画作成の駆動力に 87
「本業優先のルール」とは 88
「本業」が問われた背景 91
公正な競争が林業を自立させる 93

第8章 「第3の道」を進もう 97
「再生プラン」の6つのポイント 97
「第1の道」も「第2の道」も失敗した 100
よく生きるために「社会」を取り戻す 102

「森林・林業再生プラン」実行プログラム(工程表) 106

参考資料 115

前書きなど

はじめに――本書を手にしてくださった皆様へ
 皆さんは、「森林・林業再生プラン」をご存じでしょうか。
 2009年9月に歴史的な政権交代を実現させた民主党は、「コンクリートから人へ」をキャッチフレーズに、新しい政策を次々と打ち出しました。その1つとして、同年12月に公表されたのが「森林・林業再生プラン」です。10年後には木材自給率を50%以上に引き上げるという大胆な目標を設定して、大きな反響を呼びました。
 「森林・林業再生プラン」が公表されてから約1年をかけて具体的な実行の仕方などが検討され、2010年11月30日に「森林・林業の再生に向けた改革の姿」がまとめられました。現在は、この「改革の姿」に沿って、法制度が改正され、各種の対策や事業が進められています。ただし、「森林・林業再生プラン」を実施する現場では、思うように対策や事業を進められないという声もしばしば聞かれます。そもそも「森林・林業再生プラン」の本質や全体像に対する理解が不足しているケースもあるようです。
 こうした中で、私は、「森林・林業再生プラン」の背景やその本質について、講演をさせていただく機会が増えてきました。それは、私が、「森林・林業再生プラン」の進め方などを議論した「森林・林業基本政策検討委員会」の座長をつとめ、また、「森林・林業再生プラン」に基づいた政策遂行に責任をもつ林政審議会の委員でもあるからです。
 私は、「森林・林業再生プラン」の持つ理念を、まずは関係者が共有し、そして国民全体への周知と協力を得て、実効性のあるものにしていきたいと念願しています。今、その体制づくりと大きな運動ができなければ、山村社会の再生も、持続的な森林の経営と管理も、永遠に実現できなくなってしまうという危機感を持っています。講演のときには、このような思いを抱いて、「森林・林業再生プラン」の「意味」を解説してきました。そうすると、「今の話を本にして、みんなが読めるようにしてほしい」という要望が多く寄せられるようになってきました。
 本書は、こうした要望に応えるためにまとめたものです。これまで行ってきた講演の内容をベースにして、普段は林業に接することの少ない読者の方々にも理解していただけるように再構成しました。本書を通じて「森林・林業再生プラン」へ理解が進み、林業と山村が真の意味で「再生」することを願っています。


担当から一言

森林行政に大転換をもたらした「再生プラン」の本質とは何か。改革の議論を主導した著者が真意を語ります。