森と木と人のつながりを考える

 

森林リモートセンシング 第3版
基礎から応用まで

自然科学

加藤正人(編著者)

B5判  444ページ 並製
定価 3,143円 (本体価格 2,857円)
ISBN978-4-88965-198-0 C0061
絶版

奥付の初版発行年月 2010年04月
書店発売日 2010年04月16日

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目次

序3
執筆者一覧7
第1章 森林リモートセンシング15
 1.本書の目的16
 2.森林の現状と課題16
 3.森林リモートセンシングの役割17
 4.森林リモートセンシング研究の歴史18
 5.研究動向28
 6.日本の森林リモートセンシングの課題31
 7.日本の森林リモートセンシングの対応32
第2章 ネットで画像を見る35
 1.Google Earth36
 2.リモートセンシングに役立つツール40
 3.森林関連サイト 「ぎふ ふぉれナビ」他45
 4.地球観測衛星データのウェブサイト48
第3章 リモートセンシングの基礎51
 1.リモートセンシングの概念 52
 2.電磁波の性質と波長帯域 54
 3.物体の分光反射特性56
 4.衛星画像を見る基礎 ─アナログ画像とデジタル画像─60
第4章 森林調査と利用できるデータ63
 1.グランドトゥルース 64
 2.森林調査 66
 3.GPS 69
 4.測 量 74
 5.利用できるデータ79
第5章 デジタル標高モデル(DEM)81
 1.DEMとは82
 2.国土地理院提供DEM84
 3.ASTER GDEM86
 4.ALOS/PRISM88
 5.ライダー(LIDAR)90
第6章 空中写真95
 1.演習作業の準備96
 2.空中写真の基礎知識98
 3.空中写真の立体視(演習)102
 4.地形と林相の判読108
 5.デジタルオルソ化112
 6.材積計測114
第7章 人工衛星とセンサ119
 1.人工衛星120
 2.ALOS(だいち)122
 3.センサ124
 4.データの提供(入手方法)126
第8章 森林の反射特性129
 1.地上観測130
 2.衛星観測138
第9章 入力・補正145
 1.入 力146
 2.大気補正148
 3.幾何補正150
 4.地形効果補正156
第10章 変換、特徴抽出159
 1.カラー合成160
 2.画像強調162
 3.主成分分析・テクスチャ解析166
 4.植生指数172
第11章 分 類177
 1.分類の方法178
 2.教師無し分類180
 3.教師付き分類182
 4.オブジェクトベースの分類184
 5.分類精度186
第12章  画像判読191
 1.地形判読192
 2.林相判読194
 3.単木判読198
第13章 樹種分類205
 1.針葉樹人工林(LANDSAT)206
 2.スギ・ヒノキ人工林、広葉樹林、竹林(SPOT)208
 3.針広混交林(IKONOS) 210
 4.ニセアカシア抽出(2時期DSM差分)212
 5.林相区画(オブジェクト)214
 6.間伐地の半自動区分218
 7.樹種別本数の算定220
第14章 森林環境223
 1.地球温暖化対策224
 2.REDD(森林減少・劣化からの排出の削減)226
 3.炭素貯留量 228
 4.森林バイオマス230
 5.純一次生産量(NPP)232
 6.葉面積指数(LAI)234
 7.森林水文 236
 8.湿原と森林化 238
 9.樹葉のクロロフィルと含水量240
 10.ギャップと更新242
 11.生息域244
第15章 森林の物理量247
 1.樹冠位置248
 2.樹 冠250
 3.立木本数密度(スギ・ヒノキ人工林)252
 4.き め(Texture)254
 5.樹 高(LIDAR)256
 6.材 積(スギ・ヒノキ人工林、広葉樹林)260
第16章 海外森林の経年変化、災害モニタリング263
 1.世界の森林資源(FAO)264
 2.森林火災(東南アジア)266
 3.森林モニタリング(シベリア)268
 4.伐採地抽出(インドネシア・カリマンタン)270
 5.森林火災(インドネシア・カリマンタン)272
 6.経年変化(アジア東部地域)274
 7.斜面崩壊地の把握(中国四川大地震)278
第17章 国内森林の経年変化、災害モニタリング281
 1.国家森林資源データベース 282
 2.森林火災(北海道西興部村)286
 3.風倒被害(北海道支笏湖畔)290
 4.噴火被害(北海道有珠山)292
 5.豪雨被害(北海道日高地方)294
 6.ブナの霜害(岩手県盛岡市)296
 7.伐採地の抽出(九州地方)298
第18章 ALOS(だいち)衛星301
 1.ALOS(陸域観測技術衛星)と後継衛星302
 2.森林資源活用(山梨県)306
 3.大径木の樹冠識別(長野県)308
 4.風倒被害(北海道下川町)310
 5.パンシャープン画像(宮崎県)312
 6.森林バイオマス(後方散乱係数)314
 7.森林バイオマス(干渉SAR)316
 8.樹種・材積区分(多偏波)318
第19章 自治体利用例321
 1.岩手県(空中写真)322
 2.熊本県(中解像度)326
 3.岐阜県(高解像度)330
第20章 森林GIS335
 1.森林管理とGIS 336
 2.国有林340
 3.民有林(北海道一般民有林)346
 4.都道府県有林 348
 5.北海道有林352
 6.森林組合(岐阜県)356
第21章 これからの観測361
 1.地球観測衛星の利用促進 362
 2.SAR(合成開口レーダ) 366
 3.ハイパー 371
 4.航空機搭載型センサ376
 5.利用分野の拡大と展望 380
付 録385
 1.引 用・参考文献386
 2.リモートセンシング衛星一覧、販売価格(主な衛星) 412
 3.衛星データ利用推進委員会森林資源活用ワーキンググループ 413
 4.大学で開講している森林リモートセンシングのシラバス  415
 5.専門研修のシラバス432
 6.索 引 435
おわりに443

前書きなど

「序」から
 森林を観測すること、すなわち、計測は森林科学の基本である。森林は、多種多様な樹木から構成され、毎年、成長したり枯れたり変化する。また、人為による森林伐採や森林火災などグローバルな森林被害が世界各国で起こり、CO2発生による地球温暖化や貴重な動植物の種保存の危機、生態系の破壊などの問題を引き起こしている。こうした地球環境の監視のツールとして、地球表面の様子をマクロに捉えるリモートセンシング技術は発展してきた。
 森林計測の先端技術の一つであるリモートセンシングは、新センサの開発や他技術との統合利用など技術発展が著しい。今後も取り組まなければならない課題が多い。森林リモートセンシングの基本は、研究室だけで結果を出すのではなく、森林観察や調査を行いながらセンサに撮像された観測値や色調の違いをもとに、謎を解き明かす姿勢である。分類結果については現地検証を通じて、利用の限界を示す必要がある。本書を通じて、森林リモートセンシングの理解が促進されれば、著者らの喜びである。
2010年4月
執筆者を代表して  加藤正人

版元から一言

最新技術を使いこなすために、気鋭の研究者ら36名が必要な知識とノウハウをわかりやすく解説。好評書の第3版。

著者プロフィール

加藤正人(カトウマサト)
信州大学教授

上記内容は本書刊行時のものです。

3,143円
(本体価格 2,857円)

絶版

 

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