吉野林業全書
現代語訳付き
土倉 梅造(著/文 他)
B5判 248ページ 並製
定価 5,238円 (本体価格 4,762円)
ISBN978-4-88965-221-5 C0061
品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 2012年09月 書店発売日 2012年09月03日
解説
日本が誇る技術書『吉野林業全書』。明治31年に出版された原本に現代語訳を付けた完全復刻版。
紹介
日本が誇る技術書『吉野林業全書』。明治31年に出版された原本に現代語訳を付けた完全復刻版。
目次
序 3
総論 23
第一 大台ケ原山眺望の図画 27
第二 吉野川全図並びに沿岸の村名及び検査所 27
第三 杉・檜植付け実況の撮影 28
第四 杉・檜本年植付け山の撮影 28
第五 杉・檜五年生及び檜五十年生の撮影 28
第六 杉・檜十年生の撮影 28
第七 杉二十年生の撮影 29
第八 杉三十五年生の撮影 29
第九 杉七十年生の撮影 29
第十 杉百年生の撮影 29
第十一 杉四百年生及び檜二百年生の撮影 30
第十二 杉・檜皆伐跡立木及び滑り坂の撮影 30
第十三 杉・檜列植え地所上、中、下、最上、最下の五段に分かつ図及び一年生の図画 31
第十四 杉・檜梅鉢植え及び五年生の図画 31
第十五 杉・檜列植え及び十年生の図画 32
第十六 杉五十年生の図画 32
第十七 杉七十年生の図画 32
第十八 杉・檜百年生の図画 33
第十九 杉指し枝、下り枝、葉枝の図画 33
第二十 杉右捻じ、左捻じの図画 33
第二十一 杉老樹の盛葉、衰葉の図画 34
第二十二 檜老樹の盛葉、衰葉の図画 34
第二十三 杉・檜種子採収、地床の設備、種子播下し、苗木伏せに要する諸道具 34
第二十四 地明け、苗木植付け、山林修理、立木伐採、小切り、節打ち、滑り坂出し等に要する諸道具 34
第二十五 地車、釣り待ち、木馬出しの用具 34
第二十六 樽丸製造に要する諸道具 35
第二十七 杣人、木挽きに要する諸道具 35
第二十八 扮ぎ師、杉皮師に要する諸道具 35
第二十九 川路浚渫に要する諸道具 36
第三十 筏編み、筏乗りその他や山川に必要なる諸道具 36
第一章 杉・檜種子採取 37
第三十一 杉・檜種子採取の用具 37
第三十二 杉・檜種子採取季節及び母樹の年数 38
第三十三 杉・檜種房(鱗球)の模様及び種子の形 40
第三十四 杉・檜種子乾燥の仕様 42
第三十五 杉・檜種子仕立ての仕様 43
第三十六 杉・檜種子播下の季節と種子の精選 44
第二章 杉・檜種子播下しと苗木仕立て 46
第三十七 杉・檜種子播下しに付き地床の設備 46
第三十八 杉・檜種子播下しの仕様 47
第三十九 杉・檜床苗覆い揚げの仕様 48
第四十 杉・檜床苗の除草及び施肥 49
第四十一 杉床苗抜き取り及びその仕分け 50
第四十二 杉床苗を移植の仕様 51
第四十三 杉苗木の雑草を取去り及び施肥 53
第四十四 山植え苗木抜き取り及び季節 54
第四十五 杉・檜苗木仕立て収支計算表 55
第三章 土質鑑定及び杉・檜植付け 60
第四十六 地形及び土質の鑑定 60
第四十七 杉・檜植付け場所地明けの仕様 61
第四十八 山地へ杉・檜植付け及び季節 62
第四十九 杉・檜植付け立木の獣害予防 65
第五十 杉・檜苗木枯損植替えの仕様 66
第四章 杉・檜山林修理及び伐採木印付け 67
第五十一 杉・檜山林修理(手入れ)の仕様 67
第五十二 檜立木枝打ちの仕様 69
第五十三 杉・檜立木伐採印付けの仕様 70
第五十四 杉・檜傾木を起こし直しの仕様 71
第五章 杉・檜山林保護の方法 72
第五十五 山役金の事 72
第五十六 監守人の事(山守制度) 80
第六章 杉・檜立木間伐・皆伐並びに見積計算表 81
第五十七 杉・檜立木間伐の仕様 その季節一 81
第五十八 杉・檜立木間伐の仕様 第二 82
第五十九 杉・檜立木間伐の仕様 第三 83
第六十 杉・檜立木皆伐の仕様 84
第六十一 杉・檜植付けより百年に至る収支計算書 85
第六十二 杉・檜床積り並びに価格見積計計算書 91
第七章 杉・檜伐木材製造 109
第六十三 杉・檜伐材小切り、節打ちの仕様 109
第六十四 杉材の木質種類及びその効用 甲乙 110
第六十五 檜材の木質種類及びその効用 115
第六十六 杉間割の仕様及びその効用 118
第六十七 杉垂木製造及びその効用 119
第六十八 杉洗丸太製造及びその効用 121
第六十九 樽丸製造の発端及び仕立て法 123
第七十 樽丸名称の区別及び巻立て法 127
第七十一 醤油槫、柾槫、メッコ、早槫、縁板等の製造法 130
第七十二 杉・檜丸太角取りの仕様 131
第七十三 杉のそぎ板製造の仕様 133
第七十四 酒槫製造の仕様 134
第七十五 杉木香の取り様及びその効用 136
第七十六 杉柾板の取り様その他並びに板製造法 137
第七十七 船板の取り方及び杉・檜大木胴割の仕様 139
第七十八 杉皮の仕立て方及び荷造りの仕様 140
第八章 諸材木運搬 142
第七十九 材木滑り板出しの仕様 142
第八十 材木肩上げ持ち出しの仕様 145
第八十一 材木肩上げ曳出しの仕様 147
第八十二 材木釣り持ち出しの仕様 148
第八十三 材木地車出しの仕様 150
第八十四 材木木馬出しの仕様 151
第八十五 材木管流しの仕様 153
第九章 筏編み並びに筏乗り下し 155
第八十六 杉・檜丸太筏編みの仕様 155
第八十七 山川稼人の装束 161
第八十八 川路浚渫の仕様 163
第八十九 枝川を筏乗り出しの仕様 170
第九十 桴筏乗り下しの仕様 172
第九十一 大滝を筏乗り下しの実況 175
第九十二 中次問屋の事 177
第十章 検査所の取扱い及び和歌山港 178
第九十三 川上材木産業組合滑検査所 178
第九十四 宮滝を筏乗り下しの実況 180
第九十五 吉野材木産業組合本部及び飯貝検査所 183
第九十六 吉野材木産業組合霊安寺検査所 190
第九十七 吉野材木産業組合和歌山検査所 192
第九十八 和歌山港木場及び貯木場の実況並びに荷受け問屋の事 193
第九十九 和歌山港木材船積みの仕様 200
第十一章 大坂港の取扱い並びに市売 204
第百 大坂港三軒家貯木場の実況 204
第百一 吉野材木産業組合大坂検査所 206
第百二 大坂港木材市場の実況並びに問屋の事 207
第十二章 附記 213
第百三 吉野材木産業組合規約 213
第百四 吉野材木株式会社営業細則 223
第百五 吉野 宇智 乗夫組合規約 230
付表 239
前書きなど
「序」より抜粋
『吉野林業全書』は明治31年に出版された。
吉野林業の指導者は、現地で長年施業してみて、現代の大学の学説よりも、土倉式植栽法が卓抜していると、強調されたことがある。その故に、日本林業調査会が再発行の必要を感じられたものと思う。
この書の内容は、吉野林業の奥義としか言いようのないもので、土倉庄三郎の研究と工夫も有るが、技術的に長い年月の成果によってしか言えないものもある。
昭和58年4月
土倉 祥子
著者プロフィール