図説 森林土木と地形・地質
牧野道幸(著/文 他) / 発行:(社)日本治山治水協会(著/文 他)
B5判 136ページ 並製
定価 2,619円 (本体価格 2,381円)
ISBN978-4-88965-227-7 C0061
品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 2013年03月 書店発売日 2013年04月05日
解説
全国の現場をくまなく歩き、地形・地質の特徴を平易に解説した唯一無二のテキスト。山を守り、森をつくる技術者にとって必携の1冊です。
(2021年8月11日にBODで50部増刷しました。)
紹介
全国の現場をくまなく歩き、地形・地質の特徴を平易に解説した唯一無二のテキスト。山を守り、森をつくる技術者にとって必携の1冊です。
(2021年8月11日にBODで50部増刷しました。)
目次
発刊に寄せて(難波宣士) 3
はじめに 7
1 私たちの山河と森―第四紀の出来事と現在の地表― 11
1-1 後氷期の森 13
1-2 日本列島の付加体 17
1-3 火山 19
1-4 地震と活断層 24
1-5 台風と豪雨 26
1-6 巨大崩壊 28
2 岩石の区分とテフラ 29
2-1 森林土木に役立つ岩石の区分 31
2-2 テフラ 31
3 斜面の浸食と堆積 35
3-1 斜面の地形区分 37
3-2 地表面の第四紀堆積物 37
4 現地の事例と地形・地質 41
4-1 完新統は水を含むと魔物になる 43
4-2 シラス台地の浸食 44
4-3 火山体の浸食 45
4-4 岩石の割れ目と風化 54
4-5 岩盤の古傷(岩盤クリープ) 61
4-6 風化作用・変質作用・粘土鉱物 64
4-7 林道の加速的浸食 68
4-8 脆弱な岩盤の浸食 73
4-9 断層破砕帯の崩壊 73
4-10 土石流 81
4-11 地すべり 88
4-12 緑化工 93
5 現場で役立つ手法 99
5-1 堆積物の厚さ推定法 101
5-2 崩壊危険地の予測 108
5-3 事業地の予習法 115
5-4 クリノメーターの使い方と応用 117
あとがき 129
引用図の出典と参考書 131
前書きなど
・「発刊に寄せて」から抜粋
永い間にわたって音信のなかった著者から突然電話があり、この本の発刊を知った。
彼と初めて会ったのは50年ほど前だったと思う。当時、彼は前橋営林局(現関東森林管理局)治山課、私は林業試験場(現森林総合研究所)防災部に勤務していて、栃木県足尾山地の大荒廃地を前にして、今後の治山をどのように進めていくべきかを議論し合った。彼は、それまで全国的に行われた国有林野土壌調査を約15年間にわたって分担してこられた実績もあって、土壌から地形、地質にいたるまでの造詣の深さに感心したことを覚えている。
この著作は、現場定着の姿勢を貫いた彼でなけれぱ書けない部分が少なくない。一般の地形や地質の図書とは違う面が多く、治山や林道などの森林土木事業に直結した地形、地質を幅広くまとめた本としては初めてのものと思う。
治山事業が現代的な法整備のもとで開始されてから100年を経過し、これから新たな発展が求められる時期であり、また、安定した林道網の整備も大きな課題になっている。このような折に、森林生育基礎の安定に不可欠な要素である地形や地質についての図書が「治山事業百周年記念事業」の一環として出版されることは誠に時宜を得ていると思う。
森林土木事業の実行者はもとより、その計画を策定されているコンサルタント関係の技術者、さらには、森林地域における斜面の安定に関心のある研究者にも是非読んでいただきたい労作と言い得る。
平成25年3月
農学博士・技術士(治山)、元林業試験場長 難波宣士
版元から一言
全国の現場をくまなく歩き、地形・地質の特徴を平易に解説した唯一無二のテキスト。山を守り、森をつくる技術者にとって必携の1冊です。
(2021年8月11日にBODで50部増刷しました。)
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