世界の林業
欧米諸国の私有林経営
白石則彦(監修) / (社)日本林業経営者協会(編集)
B5判 388ページ 並製
定価 3,666円 (本体価格 3,333円)
ISBN978-4-88965-199-7 C0061
絶版
奥付の初版発行年月 2010年04月 書店発売日 2010年04月13日
紹介
先進11カ国の最新動向を現地調査を踏まえて詳述、日本の進路を探るために必読の書。
目次
序 細田衛士 3
本書の概要 藤田容代 15
第1章 イギリス 岡田秀二・岡田久仁子23
はじめに イギリスの私有林から何を学ぶのか 23
1 イギリスの森林・林業・木材産業の特徴 23
2 林業・木材産業の構造変化 26
3 林業活動と林業従事者・技術訓練システム 28
4 林政の史的展開と林政転換の内容 31
5 環境配慮への所有者意向とウェールズの個別経営事例 35
6 補助金制度の現状と森林認証制度 40
7 エステートの森林管理・経営と森林管理会社 45
8 グリーン・ニューディールに向けたイギリスの私有林 49
9 若干のまとめ 53
第2章 ドイツ 堀 靖人 57
1 ドイツの概要 57
2 ドイツの森林法制と森林に対する規制 69
3 ドイツにおける私有林への助成策 72
4 森林官・林業労働者の育成 80
5 ドイツ林業・木材産業の動向―木材産業の規模拡大・集中化と木材供給体制― 82
6 BW州の農家林家の経営状況 89
7 まとめ 95
第3章 フランス 古井戸宏通 99
1 国の概要 99
2 森林・林業・木材産業の概要103
3 森林・林業・木材産業の制度111
4 林業・木材産業の実態 117
5 林業活動の状況 121
6 森林経営への支援施策 122
7 私有林所有形態の変化 144
8 新しい収益機会 145
9 木材・森林と国民とのかかわり 146
10 その他参考事項 150
第4章 北欧及びオーストリア 仁多見俊夫 157
1 フィンランドの林業157
2 スウェーデンの林業165
3 オーストリアの林業170
4 ノルウェーの林業 175
第5章 ノルウェー 佐藤宣子 181
1 国の概要 181
2 森林・林業・木材産業の概要186
3 森林・林業・木材産業の制度191
4 林業・木材産業の実態 197
5 林業活動の状況 201
6 林業従事者の状況 208
7 施業放棄・森林荒廃の状況 210
8 森林経営への支援施策 211
9 私有林所有形態の変化 214
10 新しい収益機会 216
11 まとめ 218
第6章 アメリカ 大田伊久雄・大塚生美・籾井まり・島本美保子・勝久彦次郎 223
1 アメリカの森林・林業の概要223
2 PNW地域の林業・木材産業 228
3 アメリカの森林補助金・森林関係の税制 233
4 森林所有者の現状 246
5 南東アラスカの森林管理と自然保護運動 262
6 米国における森林所有形態の変化と森林部門への投資 276
第7章 カナダ 勝久彦次郎 285
1 国の概要 285
2 森林の概要286
3 森林・林業・木材産業の制度289
4 林業・木材産業の実態 290
5 BC州における森林・林業・林産業 294
6 ケーススタディ 310
7 まとめ 311
第8章 オーストラリア 安村直樹 313
1 オーストラリアの概要 313
2 森林・林業・木材産業の概要318
3 森林・林業・木材産業の制度323
4 林業・木材産業の実態 325
5 林業活動の状況 327
6 森林経営への支援策336
第9章 ニュージーランド 立花 敏 345
1 ニュージーランドの概要 345
2 森林・林業・木材産業の概要351
3 森林・林業・木材産業の制度374
4 得られた知見と総合的な見解377
終章に代えて 白石則彦383
前書きなど
「序」から
本書は、わが国における望ましい森林管理・経営のモデルを検討するに当たり、諸外国の森林の管理・経営の状況を調査し、わが国との比較・検討を行うことを基本方針として取りまとめを行ったものである。研究対象としては、林業が持続的経営を行う産業として成立していると考えられる欧米とオセアニア諸国を選定した。調査対象とした国について、特に私有林管理に重点を置き、私有林管理の現状や、森林に期待される役割、誘導・規制の施策等の情報を体系的に収集・分析した。各国の状況が比較できるよう、なるべく網羅的な記載を心がけ、森林・林業関係者の日頃の業務や勉学の参考ともなるよう取りまとめられている。わが国の森林・林業の再生に取り組む多くの方々に、本書が少しでも参考になれば幸いである。
平成22年3月
慶応義塾大学教授 細田衛士
版元から一言
先進11カ国の最新動向を現地調査を踏まえて詳述、日本の進路を探るために必読の書。
著者プロフィール